俺はもう本気だしてるんだけどなぁ。

~かーりーの、ブログ~

ひとりぼっちのあいつ~Nowhere girl~ (ショートショート)

部屋の大掃除をしていると結構な数のMDが出てきた。

「昔はこんなんで音楽聴いてたよな」などと思い、捨てるためのゴミ袋に手を伸ばした瞬間、紫色のMDが目に飛び込んできた。昔付き合っていた彼女が僕にくれたもので、彼女自身が選曲、編集したものだった。

 

MDケースの中には少しザラついた味のあるメモ紙が。開いてみると丸みを帯びたクセ字で曲目が、余白には何だかよく分からない猫みたいな生き物が手を振っていた。

懐かし・・・。

改めてそのMD聴いてみると、、、悪くない、てかいい。特に中盤、誰がカバーしたんだかアクロスザユニバースがまたいい(丸字の曲目リストを見てもイマイチ分からなかった)。音楽の趣味はやはり合っていたんだな、今更だけど、、、。

 

酒癖は悪い、タバコは吸う、言葉遣いは荒い。ハッキリ言ってどうしようもないヤツだった。でオレはというと酒癖は悪くないし、タバコも吸わない、言葉遣いもまあ普通。なぜ付き合っていたんだか疑問に思う、正直。

 

でもオレといる時のキミは極力、そうでない自分を演出していた。一緒に飲みに行くと、決まってカシスソーダとかファジーネーブルだとかを飲んでいた。でもそんなのは大嘘、本当はウォッカ 好きで、特にバラライカが大好きだった。タバコもすぐやめると言っていた(もちろん無理なハナシであって)。別に無理に繕わなくてもよかったのに、今更だけど、、、。

 

ビートルズの曲に”ひとりぼっちのあいつ”という曲がある。これを二人で聴くたび、決まってキミは「これは私の事をうたってる歌」と言っていた。オレもそう思う。

 

ノリがよく誰にでも社交的、人見知りもしない。でも心の奥底は絶えず孤独だったようだ。自分の軽はずみな言動が時に周りを困らせ、あとで自分自身死ぬほど後悔する。でもってその後のフォローの仕方を知らないもんだから、ただただ自分の周りから人が去っていくんじゃないかと一人で勝手に怯えてた。

その事をきちんと理解し支えてやろうと思ったオレにすら結局は背ぇ向けやがって、もうしらねぇよ、勝手にしろ!

 

 

あれからいくつのも季節が流れ、、、

少しはマシになったか?そしてよき理解者はみつけられたか?いずれにせよ、それなりにうまくやっているんだろう。

 

またいつか、オレの作るバラライカを飲みに来い。とびっきりのバラライカを・・・。(了)